まずは、これを考えるしかないと思うんですよね。。。。

・じぶんのような考えを持つものが、
 少数であると知ったとき、そのあと、
 人は、どういうふうに感じるのだろうか。
 
 「みんな、わかってないなぁ」
 「世の中、ばかばっかりだ」
 「だから、じぶんたちは、うまく行かないんだ」
 「やっぱり、じぶんたちは進み過ぎているんだ」
 なんて思う人も多いかもしれない。
 でも、これ、ぜんぶ、
 「じぶんは正しい」と決めて動かないということです。
 
 じぶんの考えが、ある集団のなかで少数だと知ったとき、
 次にどういうふうに考えていけばいいのか。
 「じぶんは、どうしてこの考えになったのか?
  多くの他の人たちは、なぜその考えに至ったのか?」
 まずは、これを考えるしかないと思うんですよね。
 
 ま、意見の重要度にもよりけりでしょうが、
 「あ、そっか」で終りにしていいことだって、
 いくらでもありますし、
 「あははは」で笑っておしまいということもあります。
 ただ、ほんとに大事なことだと思ったら、
 「じぶんは、どうしてこの考えになったのか?
 多くの他の人たちは、なぜその考えに至ったのか?」
 知ろうとすることでしょう。
 
 じぶんが考えていることにも、なにかの理由があります。
 なにかを信じていたり、なにかに不信を抱いたり、
 なにかの情報を根拠にしていたり、
 なにかに感情的な反発を感じていたり、
 無意識も含めていろいろな「なにか」があります。
 そして、その「なにか」の部分が、どういうものなのか、 
 事実なのかそうでないのかについて、
 努力を惜しまず知ろうとするのが、
 ほんとうの意味での「知的」ということだと思うのです。

 「みんなが、わかってくれない」というときには、
 じぶんの側をよく見ることからはじめたいものです。
 ぼくは、そうしているつもりではあります。

ほぼ日刊イトイ新聞/2012年7月12日/今日のダーリンより)